随想((株)北伸技術 田村義隆)
(株)北伸技術
田村義隆
平成28年8月19日は、私にとって大きな転機の日となりました。
昭和57年の会社創設から、35期目となる節目の年に、4代目となる代表取締役に就任をいたしました。
入社以来40数年、外業では文字通りの山を駆け巡って伐採、杭打ち、測量とアウトドア目いっぱいの日々を過ごして来ました。
設計業務においては、専門書や設計CADに向かう日々をあわただしく過ごしてきましたが、この日を境に、手に持つものが掛矢から鉛筆に、目の前にあるパソコンには変わりないのですが、ディスプレイに映し出されて入る内容は損益計算書や貸借対照表に変わりました。
話をする相手も発注機関の監督員から所長、部長、協会役員の皆さん、銀行の営業担当者と、今迄はあまり縁のなかった方々と接する機会が多くなり、話の内容も大きく変わってしまいました。
そんな中、代表に就任した事がゴルフを始めるきっかけとなりました。今までも上司からはゴルフを始める様に進められてはいたのですが、貧乏性が根にあるのか、なかなか始めることができないでいました。
始める決心は付いたのですがいつからとなると一歩踏み出す事ができずにいました。それならばと、会社の同僚に上司とプレーする予約を入れてもらい、後には引けない状況を作っていざゴルフコースへ、案の定コースデビューはゴルフと言うよりもコースサイドのラフばかりを走るクロスカントリーと言う感じで、18ホールがあっという間に終わってしまいスコアーも散々たるものでした。
ある人に、ゴルフのスコアーは始めた歳がそのままスコアーになると言われましたが、その通りだと実感する日々が続いています。
ゴルフを始めて1年ではありますがゴルフを通じていろいろな方々と接することができ、貴重な経験や会話をさせていただいています。
初対面の方々とのゴルフコンペでは気を使いますが、気の合った仲間とのプレーでは気を使わず言いたいことを言い合い楽しいゴルフをする事で日々の運動不足解消とストレスの発散をしています。
代表に就任して以来、仕事においても設計業務というものをちょっと離れたところから見る事ができるようになりました。
今まで自分が設計した物には、当然のごとく自信を持っていましたし、施設を利用する人達にも満足をしていただいていると思い込んでいた自分よがりの部分が見えたりもしました。
また、職員の設計内容をじっくり見ることが出来るようになり、一人ひとりの考え方の違いや、仕事の進め方の違いを観察することで、改善点が見えるようになってきました。
施設を設計する者にとって、施設を利用する方に満足をしていただける設計を心掛けるよう、私なりの助言や指導をして行きたいと考えています。
最後になりますが、この様な機会をいただいたことに感謝申し上げますとともに、協会並びに会員皆様のご健康を祈念申し上げます。