会員 随想

随想(恒陽測量(株) 玉木重人)

恒陽測量株式会社
玉木重人

 昭和56年6月8日に弊社、恒陽測量(株)は代表であり実の父である玉木武義が自宅を建設した際、八畳一間を事務所として創業された会社です。それから徐々にではありますが社員数も増え、現在の小新地区に事務所を移転し、改築を経て、今年、創業36年目を迎えます。
 創業当時、幼稚園に入学したばかりの私は園から帰るとよく自宅の仕事場に行き、仕事の邪魔をしては怒られ、事務所を移転してからも小学校から事務所に行き、社員の方々の仕事の邪魔をしては怒られていました。当時の小新地区は、インター整備など徐々に地域整備が始まったばかりの地区で、事務所の周りは田んぼに囲まれ、イタチやキジや蛇などを見かけるような場所でした。幼少期は良く田んぼ周りで網を持って遊び回っていたことを覚えています。中学・高校と進学するにつれ、事務所に行く機会は減ってしまいましたが幼少より過ごしたこの事務所にいつかは戻ってくるものだと思っていました。時は過ぎ、県外の大学に進学、別業種に就職したのち、ふるさと新潟に戻ってきました。恒陽測量(株)に就職した際、幼少期の記憶と現在の会社組織との違いに戸惑い、苦しみましたが、職場の同僚、取引先、古くからの友人、新たに出来た友人、家族に支えられ前に進んで行くことが出来たのだと思います。
 会社を一つのコミュニティとして捉えたとき、社会・団体・友人・家族等の多くのコミュニティがあることに気付かされます。その中で私が新たに参加することとなったコミュニティの一つに、祭礼・商業的まつり・子どもまつり等の「まつり」があります。昨年は、もともとは港祭りとして知られ300年近い歴史がある住吉祭の祭礼であったが明治時代から、川開き・商工祭・開港記念祭が一つとなって昭和30年より開催されるようになった「新潟まつり」、沼垂白山神社の祭礼であり、約200年の歴史があると言われている沼垂木遣りを唄い、灯籠をぶつけ合う「沼垂まつり」、400年以上の歴史があり京都祇園の格調をひいたお囃子を奏でながら絢爛豪華な屋台七基で町を巡行する新津「屋台まつり」、200年以上の歴史があると言われ、木遣りを唄い、激しく灯籠をぶつけ合う水原地区の祭礼のうち中島祭・神明宮の祭礼、そして、水原まつり実行委員会が主催する「水原まつり」など、多くの「まつり」参加させていただくことが出来ました。
 各地域には様々な「まつり」があります。実行するにあたり老若男女が助け合っている姿や、応援に駆けつけている他地域の方々の活動を「まつり」に参加させていただく中で、間近に見させていただくことが出来ました。「まつり」というコミュニティがあることで、個々の人々が団体として繋がり、その繋がりから助け合いの精神に、そして継続することにより、郷土愛が生まれることに繋がるのではと考えるようになりました。会社にも同じことがいえます。互いに協力し、継続的に活動して行かなければいけませんし、それを支える個人を大切にしなければいけません。社会人として、会社に所属する人としてふるさと新潟を愛し、助け合いの精神を持って個々の人々を大切に想いながら、日々活動していければと考えています。
 最後に寄稿させていただく機会をいただいたことに感謝申し上げるとともに、協会並びに会員皆様のご健康をお祈り申しあげます。

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