会員 随想

山登り楽しんでいます((株)シーベルコンサルタント 中山裕之)

株式会社シーベルコンサルタント
中山裕之

 趣味でよく山に出かけますが、最近の登山ブーム?のせいか、私もよく登る二王子岳や朳差岳(えぶりさしだけ)などは県外ナンバーの車も多く、話を聞くと「百名山終わって二百名山登っています」という人に何人もお会いします。週末の日帰り登山が主で下越地方の近くの山しか行かない私にとってはうらやましい限りですが、自然豊かな新潟の山は四季折々に楽しめて何度登っても飽きません。家族からは「またぁ?」と呆れられても、家でジッとしていられず、暇を見つけては登っています。

 冬は二王子岳専門で、シーズン中大勢の登山者で賑わった山も二王子神社までの林道が雪で閉ざされると訪れる人もグッと少なくなり、スノーシューをつけての登りは体力がいりますが、ヤブもすっかり雪で覆われ積雪期ならではのルートを歩くことができます。ただ標高1000m付近から上はガスや雪でホワイトアウト・・なんて事もしばしばで、冬の二王子で晴れて青空の見える日などめったにないのですが、幸運にもそんな日に登れたら高知山までの長い稜線歩きがお勧めで、いつもとは違う二王子岳の雄大な姿が見られます。
 春は櫛形山脈や焼峰山などの低山歩きが楽しみで木々がいっせいに芽吹き始めると春の日差しを浴びながら山全体が輝いて見えます。山桜やタムシバなど春の花が咲き、芽吹いたばかりの新芽は色や形が面白くて、つい足を止め見とれてしまいますが、やがて濃い緑色に変り登山道を覆って日差しをさえぎり山の雰囲気も一変します。
 ひとしきり低山の春を楽しんだ後、飯豊連峰登山口までの交通規制が解除になると足の松尾根や石転び沢への飯豊通いが始まります。
 稜線へ続く登山道はどこも急登で息が上がりますが、ひとたび稜線へ出れば可憐な花たちが迎えてくれ疲れも一気に吹き飛びます。6月初旬頃のハクサンイチゲに始まり、同じところに時期をずらしながら次々と花が咲く様は本当に不思議で、何度行っても飽きません。夏には飯豊の固有種「イイデリンドウ」も見ることができ、花を愛でながらたどる飯豊の稜線は本当に素晴らしいので、お好きな方はぜひ一度行ってみてください。
 夏の花々が終わると、今度は秋の紅葉シーズンです。稜線の紅葉の見頃は9月下旬頃かと思いますが、台風が来るとあっという間にボウズになることもあり、週間天気予報が気になる時期です。ただ紅葉は稜線から山の中腹、そして山麓へと移っていくので長く楽しめ、10月下旬ころになれば蒜場山(ひるばさん)や焼峰山なども、とてもきれいに色付きます。ここは登山者も少なく、ゆっくり落ち着いて紅葉を楽しみたい人にお勧めです。
 季節はだんだん冬に近づき、時雨れる日も多くなりますが、もし穏やかに晴れた日があったなら日当たりのよいブナ林に行きたくなります。すっかり葉を落とし見通しの良くなった林の中を、登山道に敷き詰められた落ち葉を踏みながら、のんびり登れたら1年の締めくくりに最高です。

 以上、1年を通じて山登りを楽しんでいますが、それも家族の理解があってのことで感謝の気持ちを忘ずにいたいと思います。
 また、上・中越地方にも素睛らしい山がたくさんあり、是非登ってみたいと思いますので今後の目標としたいです。

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