会員 随想

薪こそエコな燃料((株)北越測量 横井昌平)

株式会社北越測量
横井昌平

 一昨年の東日本大震災以降、特に電力の供給に自然エネルギーヘの関心が高まっています。我が家は暖房器具に薪ストーブを使用しており、風呂のお湯は太陽熱(ソーラー)を使用しています。薪ストーブはなかなかデリケートな代物で昨シーズンは未乾操の廃材や杉、松などを燃やした結果、煙突を詰まらせてしまいました。2月初めの寒い時期だったので、すぐ業者を頼んで煙突掃除をしてもらい事無きを得ました。原因を聞いた所、薪の未乾燥が最大の原因で良く乾操させた雑木を使用しなければいけないと言う事でした。尚、雑木の種類ではナラ・ケヤキが最適だと言う事です。その後は材木業者から新を購入し使用するようにしましたが意外と高価で少し驚きました。そこで何とかローコストで使用出来ないかと調べたところ、薪燃料は樹木の水分が減少する時期(落葉から新芽の出るまでの時期)に伐採し短く切り割った後で天日で乾燥させ、ふた夏乾燥して使用するのが一番良いとの事でした。自前の雑木林(山林)もあるのですが切り出すには経験と技術と道具が必要であり私にはとうてい無理だと思い、木材業者から伐採した長さ2mほどの雑木(ナラ・ケヤキ)の丸太を購入し毎日時間を見つけて薪割りをする事にしました。これは意外と楽しい作業になりました。薪だけで暖房を賄っていると言うと「薪割りが大変でしょう」とよく言われますがそれは灯油や電気でスイッチ・ポンと比べたら大変な事は確かですがでも薪割りは身体に良くそして楽しい!薪を割る事は勿論、雑木を運んだり割った薪を積み重ねたり重労働と言うよりはスポーツをしているような感覚で楽しみながら身体を動かしています。また、薪割りは心の癒しにもなります。頭を空っぽにするのにとても良いです。また斧(ヨキ)と言う薪割りの道具を使う時は正に真剣勝負です。間違えば自分の足を傷つけたり割った薪が思わぬ方向に飛んで、たまたま近くに人が居たら当る可能性もあり、日常のつまらない出来事を忘れ、目の前にある雑木を真二つに割る事にしばし没頭する事は大きな癒しになると思っています。二酸化炭素の排出も考えてみましたが、林の中で木が枯れて腐って行くのも薪として燃料になる事も結果的にはさほど変わりません。分解排出の速度が少なくとも灯油などの化石燃料を使うよりはずっと環境に良いと言う事です。「薪は高くつくでしょう」とよく聞かれます。しかし自分で作れる燃料は薪くらいな物ではないでしょうか。どう頑張っても普通の人は石油・石炭・天然ガスは作れません。森があれば製材工場や加工工場には端材は沢山あって、少しの労力を使うことで燃料の調達が可能になるのです。
 薪の暖かさは地球に対する暖かさです。地球温暖化防止のためにも薪割りを続けて行きたいと思います。また、薪割りの後のビールは最高です。

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