技術士への挑戦(㈱信越測量設計 小野英雄)
株式会社信越測量設計
小野英雄
自分の技術力を客観的に評価してもらうことは大事なことで、いつかは先輩諸氏が持っている技術士試験に挑戦してみようと考えておりました。県退職も近づき、退職後の方向を自分なりに考えた結果、やはり、これまでの技術を少しでも生かせるコンサル系統と判断しました。
関係資料を読み、メインテーマも若い時に苦労した「ビニール水田造成」に決めて二次試験に挑戦しましたが、時間に追われ見事に失敗したのが平成7年夏のことでした。
こんな難関を突破するのはとても無理と諦めていたのですが、たまたま新潟にいらっしゃった(財)日本農業土木総合研究所の内藤理事長に気合いを入れられ、かつ中村元県農地部長に適切なアドバイスを受け、再挑戦することにしたのです。
空白のぺージがないよう時間内に書くためには、記述内容をほぼ暗記してかからねばならないこと等、受験のテクニックを何とかマスターしてどうにか合格することができました。
その旨の報告と御礼に内藤理事長の所に伺いましたところ、
「小野さん、あなたの役目はこれで終ったのではないのですよ。大勢の県農地部の心ある後輩を指導して、一人でも二人でも技術士を育てるよう頼みますよ。」とおっしゃったのを今も忘れることができません。
以来、その思いを胸に力不足とは承知しながら後輩諸君が積極的に技術士試験に挑戦するよう励ましアドバイスもした結果、毎年5人前後の合格者があり、他県からも注目されるまでになり、私自身も大変喜んでいるところです。
これからも自己研鑽のための継続教育に心懸け顧客の期待と信頼に応えられるよう、心を新たにしているこの頃の私です。