こまったヤツ(旭調査設計㈱ 古俣善之)
旭調査設計株式会社
古俣善之
「おいおい、マジかよ」現場についてさあ始めるかとトラバー点まで歩いていき、トランショットを背中から下ろしたときに気がついた。
脚がない。私はうっかり持ち忘れたと思い車まで戻りハッチをあけた。「・・・ない。」
会社の人が車から降ろしたのかと思い辺りを見回したがやっぱりない。どうやら会社に忘れてきたらしい。一緒に行った親方にがっちりと怒られる。そのときは、なんとか道具を借りられて無事に現場は終わりましたが、会社に帰るまでの道中はとても気まずいものでした。
皆さんもこんな経験一度や二度ありませんか?意外とこういう単純な道具って忘れやすいですよね。先ほどの脚だったり、スタッフ、巻尺、ミラーのピン、GPSのアンテナ高をはかる捧とか。あと機械の外部バッテリーとその充電。
逆に忘れないものがどうでもいいもの。釘とか、かなづち、スプレーなどその辺のホームセンターですぐ手にはいるような物ほど忘れないものです。ですから準備の際には、そういうもの以外の道具をしつこいぐらいに何度もチェックするようにしています。そのおかげで最近では、そういうミスはすくなくなりました。
最近多い「マジかよ」ってので一番多いのは、やっぱりコンピュータのトラブルじゃないでしょうか。私もデータ整理をして「よし、終わり」と気分よく Enterキーをポンと押した瞬間に画面が止まり何を押してもピクリとも反応しなくなったことや、ファイルを開いたら、中身が壊れていて開けなかったことがありました。そんな経験は一度や二度じゃありません。そのたびに、半べそをかきながらやり直したものでした。
でも、この問題ばかり起こす“やつ”が実は一番頼りになる“やつ”ではないでしょうか?
むずかしい計算は簡単にやってくれるし、作図までおこなえる。図面も手書きと違って素早く、何度でも出力できる。なんといっても修正がなんどあっても簡単に直せます。また最近では、紙の報告書から、電子納品の時代へと移行していて、ますますコンピュータの必要性が高まっています。
頼りになるのは仕事のことばかりじゃありません。インターネットでいつでもいろいろな情報を引き出すことができます。もちろん買い物もできるし、馬券なんかも買えちゃいます。最近では、ネット上で会議もできるので遠くから人を呼び寄せる必要もありません。
こんな感じで極端な話コンピュータがあれば、どこかに行かなくてもたいていのことは何でもできてしまう。めんどくさがりで、とても忙しい現代人には大変にべんりでとてもありがたい道具なのです。
時にとまったりして私たちを苦労させてくれますが、これからもコンピュータをうまく使いこなし、よりよい成果を作っていきたいと思います。
開発技術者の皆様のおかげで、日々コンピュータも測量機械も進歩しています。技術者の方々には、まだまだがんばっていただいて、「マジかよ」とがっかりさせられた分、私たちの想像もできないような「マジかよ。すげー」と感動するような機械やコンピュータをつくっていただきたいなぁと思います。
※とりあえず私のかわりに山に登ったり、杭を打ってくれる機械、お願いします。なんといってもこれからの時期暑いですから。